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大相撲がもっと楽しくなる
決まり手ランキング2020

公開日:2016/03/10   更新日:2020/07/17
歴史は1500年、決まり手は82手
日本の国技といわれる、大相撲。そもそも相撲の起源は神話の時代にまでさかのぼり、その歴史は1500年以上なのだとか。スポーツとしての醍醐味も魅力ですが、その枠を越えた伝統文化だからこそ、日本人は老若男女問わず、相撲が大好きなのかもしれません。
そんな大相撲、時代とともに様式やルールが変化し、現在の決まり手は全82手。そんなにあるの!と思うほど、実は多彩な技があるんです。基本技、投げ手、掛け手、捻り手、特殊技などと、技の種類も分類されているんですよ。

取組の半分以上が2つの決まり手で決まる
では、どんな決まり手が多いのか気になりますよね。そこで、平成30年の1月場所から令和元年の11月場所までの全12場所・約3600の取組の決まり手を調べてみました。
第1位は「押し出し」の25.5%。全取組の約4分の1が「押し出し」で決まっています。
第2位は「寄り切り」の24.9%。なんと1位と2位の「押し出し」「寄り切り」で、全取組の半分以上が決まっているんです。
第3位は「はたき込み」の9.5%。これを加えると約6割の取組が、TOP3の決まり手で勝負を決しています。
そして、約85%の取組がトップ10までの決まり手で、約97%の取組がトップ20までの決まり手で決まっています。 決まり手の割合

ということは、決まり手82手のうち上位20手を知っていれば、大相撲観戦の際、ほとんどの取組をより楽しく見ることができるのではないでしょうか。同じ決まり手でも力士によって速攻、力技と取り口は違い、無骨だったり、スマートだったりと印象もそれぞれ。それも大相撲の見どころですよね。ぜひ決まり手に注目して、大相撲を楽しみましょう!

決まり手解説
相撲凡例

1位:押し出し
両手もしくは片手を相手のからだに押しあて、土俵の外に押し出す。

2位:寄り切り
四つに組んで相手にからだを密着させ、にじり寄って土俵の外に押し出す。

3位:はたき込み
からだを開き、片手か両手で相手の肩などをはたいて土俵に手をつかせる。

4位:突き落とし
片手を相手の脇にあて、相手の重心を傾けさせ、斜め下に押さえつける。

5位:引き落とし
向かってきた相手の腕や肩を手前に引いて、土俵に倒す。

6位:突き出し
突き出し相手の胸や肩を手で強く突っ張り、土俵の外に出す。

7位:上手投げ
四つに組んで相手の腕の上からまわしをつかみ、投げ倒す。

8位:押し倒し
両手もしくは片手で相手のからだを押して倒す。

9位:寄り倒し
相手にからだを密着させてにじり寄り、相手にからだを預けて倒す。

10位:小手投げ
自分の脇の下に入れられた相手の手を抱え込み、まわしを取らずに投げる。

11位:送り出し
相手の横や後から突いたり、押したりして土俵の外に出す。

12位:すくい投げ
まわしはとらずに相手の腕を返し、下手からすくいあげるように投げ倒す。

13位:上手出し投げ
上手からまわしをとり、からだを開きながら相手を引きずるように倒す。

14位:下手投げ
四つに組んで相手の腕の下からまわしをつかみ、投げ倒す。

15位:肩透かし
相手の脇の下に入れた手で相手の腕のつけ根を抱えるか、脇に引っかけて前に引き、もう一方の手で相手の肩などをたたいて引き倒す。

16位:とったり
両腕で相手の片腕を取り、体を開いて手前に捻って倒す。

17位:あびせ倒し
四つに組み、自分のからだで相手にのしかかるようにして倒すこと。

18位:突き倒し
相手の顔や胸を突っ張り、倒す。

19位:送り倒し
相手の後ろに回りこみ、背中を押す、または突いて土俵内で倒すこと。

20位:きめ出し
相手の腕を外側から回した自分の腕で締めつけながら、にじり寄って土俵の外に出す。

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・平成30年1月場所から令和元年11月場所までの全12場所・約3600の取組の決まり手を集計・分析しています。

参考資料

・「相撲観戦入門 2015」(ベースボール・マガジン社)
・日本相撲協会公式サイト

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JP INFOGRAPHICS 編集部です。知ってるようで知らない日本文化をインフォグラフィックにして発信しています。