これであなたもラーメン通!
日本ご当地ラーメン図鑑
明治時代初期、港町の中華街で出された中華麺をルーツとする日本の国民食「ラーメン」。以来、全国各地で発展を遂げ、今や日本には地域の土地柄をいかした数多くのご当地ラーメンがあります。今回の記事では、代表的なご当地ラーメンの特長をインフォグラフィックにしてみました。
札幌ラーメンと言えば、味噌。豚骨だしの濃厚味噌スープと、スープがよくからまるモチモチ食感の太ちぢれ麺の最強タッグで魅了します。スープが冷めないようにラードが入れてあるため、いつまでもアツアツなのもうれしいところ。具はネギやモヤシなどの野菜が多め。「すみれ」や「彩未」などの名店は、ぜひ押さえておきたいですね!
函館ラーメンの決め手は、豚骨や鶏ガラなどで取っただしに塩だれを合わせた、美しい透明スープ。麺は柔らかめの中太ストレートで、あっさりとしながらも奥深い味わいは、何度でも食べたくなるおいしさです。具はメンマやチャーシューなど。名高い「あじさい」はじめ、各店の味を楽しんでみては?
喜多方ラーメンは福島県喜多方市周辺のご当地ラーメン。豚骨と煮干しのだしに醤油だれを合わせたあっさりスープに、幅4mmという極太幅広平打ちちぢれ麺がよく合います。基本の具はチャーシュー、ネギ、メンマ。老舗の「坂内」が全国に出店しているので、気軽に本場の味が堪能できますよ。
東京ラーメンの始まりは、1910年に浅草に創業した「来々軒」とされています。鶏ガラなどの和風だしに醤油だれを合わせたスープと中細縮れ麺の上に、メンマ、ネギ、チャーシューが乗る、まさに日本のラーメンです。飽きのこない昔ながらの一杯は、「春木屋」をはじめ中華そば系のお店で楽しめます。
横浜家系ラーメンの特色は、豚骨や鶏ガラのだしに豚骨醤油だれを合わせた濃厚スープ、それに負けないコシのある太ストレート麺、そして具のノリ。麺のゆで加減や油の量、味の濃さを自分好みに注文できるのも魅力です。家系ラーメンの元祖「吉村家」やその直系ラーメン店などで楽しめます。
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燕三条系ラーメンは、新潟県燕市・三条市周辺のご当地ラーメン。煮干しがきいただしに醤油だれを合わせ、豚の背脂をチャッチャッと浮かせた濃厚こってりスープが有名です。麺はうどんのような極太幅広平打ちちぢれ麺。具の玉ねぎのみじん切りもいい味を出してます。人気の「杭州飯店」などで味わえます。
高山ラーメンはスープの製法が独特です。鶏がらや煮干し、鰹節、野菜のだしと醤油だれを一緒に煮込んで作り、見た目よりあっさりした味わい。平打ちの細ちぢれ麺やネギ、チャーシューなどシンプルな具とよく合います。口コミで評判の「麺屋しらかわ」をはじめ、高山市内には名店が揃っていますよ。
和歌山ラーメンには醤油系と豚骨醤油系の2系統があり、豚骨醤油系が全国区。ス―プが濁るまで豚骨を煮込み、豚骨醤油だれと合わせた濃厚スープで細ストレート麺をいただきます。和歌山市観光協会によると、和歌山のラーメン店では早ずし(鯖の押しずし)やゆで玉子がテーブルに置かれ、好きに取って食べてもいいらしいです。「井出商店」や「丸三」などの有名店で試してみては?
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徳島ラーメンには茶系・黄系・白系の3系統があり、茶系が全国で知られています。甘辛く濃いめのスープは豚骨だしに濃口醤油を合わせたもので、中細ストレート麺とよくからみます。具は豚バラ肉と生卵をのせるのが茶系の流儀。地元の人にとってラーメンはご飯のおかずなんだとか。お店は「いのたに」などが人気です。
博多ラーメンと言えば、豚骨だしに薄口醤油や塩だれであっさり仕上げた白濁豚骨スープ。麺は細ストレートでハリガネなど茹で加減を注文でき、麺だけをおかわりできる替え玉システムがあるのも博多ラーメン独特の文化です。具はチャーシュー、ネギ、キクラゲなど。今や国内外に出店する「博多一風堂」で、いつでも食べられます。
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ご当地ラーメン、いずれも個性豊かで無性に食べたくなりますよね!全国展開しているお店も多く、最近はご当地ラーメンばかりを集めた施設やイベントもあるので、この記事を参考に各地の味を確かめて、ぜひお気に入りのご当地ラーメンを見つけてください。
参考資料
・「日本ラーメン秘史」大崎 裕史(日本経済新聞出版社)
・新横浜ラーメン博物館
・ウィキペディア「ラーメン」
・蔵のまち喜多方老麺会
・和歌山市観光協会
・徳島中華そば
・沖縄生麺協同組合
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